GMAT Reading Comprehension 学習法

GMAT講師の中山です。

GMAT Reading Comprehensionの学習については、単に問題を解いて練習していくという以外に方法を思いつかない方が多いようで、「どのように勉強すればよいでしょうか?」という漠然としたご質問・ご相談を受けることが多いです。

Readingの学習法に関しては、主に以下の3つの方向性があると思います。

まずは、ある程度多くの過去問を解いて GMAT RC の出題傾向と正解選択肢のパターンとを体得する。

「Readingが苦手」という方は、SC, CRに比べて圧倒的に問題練習の量が不足していることが多いです。

少しだけReadingの問題に取り組んだだけで「やっぱり難しい。根本的に読解力を上げるしかない」と判断してしまい、その後、試験までほとんどReadingの解法についての対策はしないという方もいらっしゃいます。そのようなケースでは、なかなか Verbal 30点を超えるのは難しいです。

「GMAT ReadingはSC, CRと比較すると伸ばしにくい科目。RCの勉強には時間をかけないでSC, CR対策をした方が効果的」というような一般的な情報がご自身にとっても当てはまるかどうかはやってみないとわからないものです。

特に TOEFL / IELTS 等の RC が得意な方でしたら、多くの GMAT RC 問題に慣れておくだけでも、全然やらない場合よりも正解率が一回り高くなるものだと思います。

間違えた問題について、不正解だった理由と、正解選択肢の正当性を心から納得するまで考える。

単に問題数をこなすだけでも何もしないよりは正解率は上がりますが、がむしゃらに問題演習をこなすだけでは、ある一定レベル以上の問題が正解できないということが続くはずです。

時間を計って問題を解いた後、正解を確認し、「自分が選んだ選択肢はなぜ不正解か。正解の選択肢の方が優る理由は何か」を心から納得しておくことが重要です。

その際に、不正解を選んでしまった原因を言語化しておくのもお奨めです。「文章中の〜という単語を誤解したため、意味を逆に捉えてしまった」「選択肢の〜という修飾語に気づかずに正解に見えてしまった」など、具体的なミスの原因を言語化することによって炙り出し、次に同じミスをできるだけしないように訓練していくわけです。

苦手意識を抱いた文章について丁寧に再読し、知らなかった重要単語を記憶しつつ、文章内容について人に説明できるくらいになるまで理解する。

GMAT Readingでは、高い読解力をお持ちの方でも、苦手なトピックに関する文章が出題されために全滅してしまったりすることが起こります。

その原因の1つは、トピックに関する背景知識が少ないため文章内容が頭の中にイメージできないことから、内容の理解や一時記憶が曖昧なまま選択肢と文章の間を往復することが多くなることにあります。

さらに、苦手なトピックに関しては記憶している語彙の量も少ないため、1つの文章に知らない単語がいくつも登場することで理解が妨げられるということもあります。

トピックの背景知識と単語数を増やすためには、苦手意識を感じたReading問題を解いた後にもう一度最初から最後まで文章を読み直して、知らなかった単語を1つ1つ確実に憶えていくことが重要です。

たとえば、生物学が苦手で “cytoplasm” という単語の意味を辞書で調べた時に「細胞質」という日本語を読んでもピンとこない、という方は、Google 画像検索でイメージを鮮明にしておくことで、次に似たようなトピックに出会った時に全く理解度が変わってくることと思います。

「再読禁止」の徹底

Reading で「解くのが遅い」「読むのが遅い」という方の大半の原因が、文章や選択肢の再読です。

まずは一読目で内容を具体的に頭に入れないまま文の「雰囲気」を掴み、2回目、3回目と読んでいくうちに情報が明確に理解できる、、、という読み方を習慣づけてしまうと、「一読で理解できる」という方の2倍〜3倍の解答時間がかかることになります。しかし実際の試験では2倍3倍の時間をかけることができないため、結果的に最後は「カン」に頼って選ぶことになってしまいます

ふだんから、まずサラッと読んで、必ず2度読み3度読みをするという習慣がある方は、なかなか速読力が向上しない傾向があります。

GMAT RC / CR 文章は難しいことが最初からわかっていますので、最初からゆっくり丁寧に読み始め、できるかぎり「一読」で理解できるようにすることで速度と精度が大きく向上するものだと思います。

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