GMAT学習体験談:  650→590→610→640→700

引き続き、過去に頂いたGMATスコアアップ体験談をご紹介します。(公開のご承諾を頂いています)

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ご報告が遅くなってしまいましたが、20日に受験したGMATで、ついに700(Q49、V36)を獲得しました! これまで先生に幾多のご指導をいただきながらなかなか成果が出せずにいましたが、ようやく目標達成しました。本当にありがとうございます。先日すでに2nd roundでの出願を行いましたが、スコアレポートの再提出をできそうなので、救われました。以下、今後の生徒さんのご参考になればと思い、これまでの長いGMATの記録を思い出してみました。

【これまでの推移】

これまでのGMATのスコア推移は下記の通りでした。

9/4         650 (Q50 / V28)

10/6       590 (Q49 / V21)

11/9       610 (Q48 / V26)

12/4       640 (Q50 / V27)

1/20       700 (Q49 / V36)

Verbal Strategyを7月から、Verbal Practice Bを8月から受講し、ちょうど受講が終わった9月に初回を受験し、そのスコアが650点であったことから「このまま受け続ければ700点はすぐに取れるだろう。」と思いこんでいましたが、10月の試験で590点という低得点を叩き出し、その甘い思いこみが大間違いであることに気付かされました。

その後も12月まで全く点数が伸びず(というより、当初の点数より低い点数しか出ず)、希望が持てなくなることもありました。大晦日と元日も図書館やファミレスでGMATの勉強をしたり、追い詰められることもありましたが、適度に気分転換もしながら諦めずにGMATの勉強を続けました。

【SC】

SCには、必要なスキルが2種類あると思っています。「①解法パターンの習得」「②初見の問題から素早くポイントを発見し、適切な解法パターンを当てはめる能力」です。どちらかが欠けていても高い正答率にはたどり着けないということに気付いたのは、冬に入ってからでした。

(①解法パターンの習得)

まずAGOSでVerbal Strategy、Verbal Practice(A,B)を受講しました。この中で、中山先生の解法を徹底してノートに書き込みました。Official Guideには、もともと英文で解説が記載されていますが、解説の優先順位付けが分かりにくかったり曖昧であったため、英文解説は無視して、中山先生の解法のみを真似することにしました。復習の際には、Manual、Official Guide(紫のVerbal Book)、WhiteBookを使いました。WhiteBook、Official Guideはそれぞれ5回転以上は使い、中山先生の解法を頭に叩き込みました。一方、Official Guide 12th Editionは、イマイチな英文解説しか書かれておらず、せっかく身に付けた解法がブレてしまうことを避けるため、初見の問題を解くためだけの練習として使い、答え合わせはしませんでした。

復習の過程で生じた疑問点は、どんなに些細なことであっても、納得がいくまで中山先生にメールで質問をして、アドバイスをいただきました(数えてみたところ、60本超のメールで質問をしておりました)。本番の試験では、確かな知識に基づいて初見の問題を解くわけですから、曖昧な理解に留めないことが重要だと思います。

そして、解く際には、中山先生が授業で仰っていた「解説者の視点」を忘れずに、なぜその選択肢が不正解になるのかをしっかり説明できるようにしました。その説明ができないうちは、仮に正解できたとしても不正解と同じだと思うようにしました。理解が不確かな問題にはチェックを付け、その問題を集中的に復習しました。

また、10月頃から、復習の過程で身に付けたポイントを、すぐに復習できるようにノートにまとめはじめました。「修飾、文構造、時制、パラレル、イディオム、一発斬り、等」という単位でページを分け、復習で気付いたポイントを、その場で書き込むことを始めました。このノート作りを始めたばかりの頃は復習に時間がかかりましたが、その後の復習は効率的にできるようになりました。愚直な方法ではありますが、一度手に入れた知識を無駄にしないためには有効だと思います。

(②初見の問題から素早くポイントを発見し、適切な解法パターンを当てはめる能力)

上記のとおり知識を身につけ、「解説者の視点」でWhiteBook等の問題の解説が自分でできるようになったものの、伸びない点数に悩まされ続けました。初見の問題に遭遇すると、焦ってしまって、問題のポイントがどこに潜んでいるのか分析できないまま時間だけが経過して、最後は勢いで選択肢を選んでしまう傾向があるということに気付きました。そこで、初見の問題でも慌てずに分析し、どの解法パターンを当てはめられるか考えられるようにすることを意識してトレーニングしました。具体的には、GMAT KING(後掲)を用いて、Official Guide 10th~12thの問題を解きました。これにより、初見の問題でも焦らないようになったと思います。

しかし、これでも不十分でした。焦らなくなったものの、ポイントを見つけ出せないことも多かったり、解答に時間がかかってしまうことが多く、正解率は今一つ(80%前後を推移する状態)でした。正月のある日、「どれだけ知識があっても、どれだけ慌てずに解くことができても、集中力が低いとポイントを正確に掴むことができない」ということに気付きました。そこで、普段勉強をするときにも、お菓子を食べながら勉強するのではなく、120~150%くらいの研ぎ澄ました集中力をもって問題に取り組むことにしました。すると、新たな知識を仕入れていないにもかかわらず正解率が劇的に改善されました。12月と1月の試験での大きな違いは、「フル回転の集中力で本試験に挑んでいたか否か」ということに尽きます。

【CR】

CRは、基本的パターンをオフィシャルガイド、WhiteBookで復習した後、初見の問題で腕試しするようにしました。基本的な論理パターンを覚えることは重要ですが、その後は、SCと同様、高い集中力で問題文を速読することが求められます。人によって、どのような読み方が違うかと思いますが、私は色々なやり方を試しました。頭の中で逐語訳をしながら読む方法、ゆっくり丁寧に読む方法、速さを重視して読む方法、のいずれもトライしましたが、私は、とにかく高い集中力を保って速さを重視して読む方法が、最も速くかつ正確に解くことができました。ゆっくり読んでいると、問題文の最初のほうの内容をすぐに忘れてしまうことに気付いたためです。また、問題文が難しくても、よほど複雑な問題文でない限り、「戻り読み」はしませんでした。問題文が難しくても、選択肢を見ていくと答えがわかるものもあったためです。勘を鈍らせないためにも、週に何度かはGMAT KINGで初見の問題を解くようにしていました。

【RC】

高得点を取るためには、RCも無視できません。RCで求められる能力は、「速く、正確に」問題文を読む能力です。速読力を落とさないよう、最低でも週に3問くらいはRCの問題をGMAT KINGで解きましたし、通勤途中にTIME等の英文雑誌も読みました。RCも、SCやCRと同様、高い集中力で問題文を読むことがポイントです。そして、戻り読みはしないようにしました。戻り読みをしても、その部分が問われるかどうかはわからないため、細かいことは気にしないことにしました。GMATのRCは問題のジャンルによって理解に大きな差があるため、私の苦手な自然科学・歴史の内容が出てしまったときは「運が悪かった」とあきらめることにしました(もちろん、理解が怪しいながらもちゃんと解きましたが…)。

なお、GMATの語彙はTOEFLよりも難しいですが、TOEFLで100点前後を獲得する力があれば、わざわざGMAT用に新たな単語を覚える必要はないと思います。

【時間配分】

各科目の、目標解答時間は下記の通りでした。(カッコ内は目標正解率)

SC : 1分20~30秒 (目標正解率:80~90%)

CR : 2分 (目標正解率:70%)

RC : 6分~9分 ※問題文の長さによる (目標正解率:60%~70%)

SC、CRともに、最初のころは20~25問程度をまとめて解いてトータルの解答時間を計っていましたが、このやり方では、どの問題で時間がかかったのか分からず、ただ早く解くことだけが目標になってしまうことに気付きました。そこで、ストップウォッチを使って1問ずつ時間を計って記録し、1問あたりの時間数を意識するようにしました。本番でもそうですが、早く解ける問題もあれば、上記目標よりも時間がかかる問題もあります。したがって、あくまでも上記目標は、「平均」ととらえたほうがよいでしょう。

RCは、各パッセージをスタートしたときの残り時間をメモしておいて、スタートから9分が経過したら強制的に次の問題に移るようにしました。9分超の時間をかけても、RCの場合、SCやCRと比べて正解率が上がる可能性が低いと感じたためです。なお、1月の試験では、RCの4問目もしっかり時間をかけて解いたことにより高得点につながったのだと思いますが、これは、当日の状況に応じて臨機応変に対応すべきです。

【PCスクリーン上で解く練習】

10月頃に気付きましたが、私は、紙ベースのOfficial Guideを解くときと比べて、GMAT Prepを解くときにパフォーマンスが落ちてしまう傾向がありました。これは、PCのスクリーン上で問題文を読むことに慣れていないためでした。そこで、GMAT KING(Official Guideの過去問をPC上で解けるソフト)を購入し、Official Guideの問題はPCで解くようにしました。また、SCに関しては、普段の復習の際にやっているように各選択肢の優先順位付け(◎~×)を紙にメモしながら解くようにしました。いずれの方法も、とても効果的であったと思います。GMAT Prepを解いても緊張しないようになりました。もちろん、本試験でも、メモパッドに「◎~×」を書きながら解くようにしました。

【自分の悪い癖を把握すること】

早い段階で、自分の解き方の癖を把握しておくことが重要です。この点については、中山先生の個別補講(AGOS Tutor)が非常に有益でした。計4時間(2時間×2回)お世話になりましたが、いずれの回も、自分が気づいていない問題点に気付かされ、目からウロコでした。中山先生の前でいくつかサンプル問題を解き、自分の思考プロセスを先生に伝えることで、自分の問題点を診断していただきました。例えば、「問題を雑に解き過ぎているので、もう少し丁寧に時間をかけて解く練習が必要」というご指摘をいただき、その後、ちょっとだけ時間をかけて問題を解くようにしたら正答率が劇的に改善しました。

また、SCに関してですが、「自分が好きな解き方」だけに偏らないよう、注意することが必要です。11月頃まで、私は自分の解きやすい解き方(パラレル、時制、文構造など)ばかりを使って解こうとしていましたが、自分が嫌いな解き方(曖昧さ、wordy、など)も躊躇せずに使って解くことが重要になります。自分が解きやすい解き方がすべての問題で使えるわけではないためです。

【メンタルコントロール】

本番で緊張しないことは非常に重要です。10~11月の試験では、「今回スコアが出なかったらどうしよう」というプレッシャーから本番で極度の緊張に陥ってしまい、RCやCRの問題文がちゃんと頭に入ってこないという状況でした。しかし、12月は、気持ちを変えて、「これだけ勉強してきたのだから絶対に大丈夫だ。他の人に負けるはずがない。」と自信を持つようにしたところ、全く緊張せずに受験できました。(あまりにリラックスしすぎて、高い集中力が出せなかったために12月は低い点数に終わってしまいましたが….。)

【最後に】

私は最後の5回目にようやく目標スコアを達成しましたが、最後まであきらめず、かつ、冷静に自己分析を行うことができたのが勝因であったように思えます。また、中山先生のメールでのアドバイスにも、いつも勇気づけられました。ありがとうございます。

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